マネジメントの型を学び、事業責任者のバトンを渡す

トレンダーズ株式会社

独自のマーケティングソリューションで幅広い支持を集めるトレンダーズ株式会社。

同社の主力事業の一つである美容メディア「MimiTV」を運営する部署が、2022年10月からEVeMのCxOプログラムを受講し始めた。2023年度に事業責任者の交代を控える同部署では、どのような課題を抱えていたのか。

目次

文鎮型組織から脱却したかった

ーー事業内容と組織体制について教えてください。

野中:我々は、MimiTVという美容メディアの運営を軸に、企業に代わって口コミを生み出すモニターのサービスや広告運用を手がけています。

MimiTV関連の部署は大きく3つあり、1つが受注した案件をディレクション・納品するメディア・マーケティング。バナーを作ったり、ユーザーのモニターを募集したりする業務を担う部署で、好中が見ています。

次に、中谷が管轄しているビジネスプロデュースグループでは、事業開発、サービス開発、業務提携のような動きとプランニングを担当します。プランニングというのは、営業案件にプランナーとして同行し、データを使いながらMiniTVのサービスの提案をする仕事です。

そして、メディアの日常運営をする部隊としての編集部があります。編集部は、動画撮影やInstagramのコンテンツ作成もしますし、いろいろなメーカーから商品の貸し出しをしてもらっていますので、そのやり取りも行います。三つの部署の社員、アルバイト、派遣メンバー、業務委託社員は合わせて40人です。

ーーEVeMのCxOプログラムに取り組もうとした経緯を教えてください。

 野中:文鎮型組織からの脱却を図りたかったのです。

現在は業務委託含め約25名まで組織が拡大しており、3,4人のチームが複数ある構造型の組織体制になっているので、このタイミングで会社としてのマネジメントの指針を作ることは非常に重要だと捉えています。

もともとMimiTVという事業は2015年に株式会社Candleというベンチャー企業が立ち上げ、2018年にトレンダーズが買収しました。そこから5年が経過し、MimiTVの次の5年を見据えたとき、人数の割にマネージャーが大きく不足している点をはじめ、満足のいく組織体制ができているとは言えませんでした。

それに、2022年度末で私が退任し、中谷と好中が事業責任者に就くことが決まっています。私自身、何かしら手立てを打って2人に引き継ぎをしたいと考えていました。

外部のコンサルティング会社への依頼を検討していたとき、EVeMの代表である長村禎庸さんのnote著書を読む機会があり、言っていることが正しいなと。

EVeMは、ベンチャーに特化しているとのことでしたから、人員を増やしていくタイミングならではの悩みを解決する情報やスキルが得られるのではないかと考えました。それと、トレーナーの紺野佳南さんのことを知っており、「紺野さんが参画しているコンサルティング会社ならぜひ講義を受けてみたい」とも思ったのです。

ただ、ベンチャー企業に特化したサービスはほとんどありませんから、あまり他社のサービスとの比較はしませんでしたね。

マネジメントの型を教えてもらった

ーーEVeMプログラム受講後に組織内にどのような変化が生まれましたか

野中:組織に共通言語ができました。これまでは、「とにかく頑張ろう」としか言わなかったために、頑張るプロジェクトだけが山積みになっていたのです。プログラムを受けてからは、「来期はここの比重を上げよう」とか「中途入社してきた社員の初期のモメンタムは大事だよね」などという言葉を交わしています。

好中:新しいマネージャーが私たちと同じ認識を持ち始めていますね。これまではこちらがお願いしてやってもらっていましたので、そこは大きな変化です。互いの認識がそろうことで、より強固な組織体制を構築できると思います。

ーー特に印象に残ったフレームワークはありますか?

中谷:現状を維持する業務と、中長期的な未来を見据えた際に行うべき戦略業務が、ごちゃ混ぜになっているという話です。人が少ないので、全員が守りつつ攻める状態でした。

トレーナーに、「それはできないから、今のことを守る人と未来のことを考える人たちでチームを分けなければいけません」と言われたことは衝撃でしたね。

それから、マネージャーとメンバーのコミュニケーションが充分に行き届く人数は5人前後ということ。私のチームのメンバーは5人でしたから、これ以上多くのメンバーを管理するなら、誰かをマネージャーにするべきだと教わったのです。これ以外にも、言われるまで知らなかったマネジメントのセオリーは多々あります。

*好中:私は、「工数と効果について」が印象に残りました。「工数が重くて効果が低いものは捨てる」。その取捨選択はなるほどと思いましたね。

メンバーに対し耳の痛いフィードバックや、ハードシングズの対応方法などは、マネジメントを進める上で一番悩ましい点でした。やるべき内容や、やったほうがいい型みたいなものが明確にあると、逃げずにきちんとやらないといけないって思えるので、印象的でしたね。

野中:「組織図は未来に向けて作る」という内容も参考になりました。ちょうど来期の組織を考えるタイミングでしたから、ディスカッションして部署の形態を考え、理想の組織図を考えるという流れはすごく役に立ったのです。机上の空論で終わらず、すぐに実践できました。

中谷:トレーナーの目の前で体制変更が行われたこともありましたよね。ディスカッション中に、「このミーティングに出る必要はありませんよ」と言われたときは驚きました。

こんなに作り込まれているプログラムは初めてだった

――EVeMのプログラムはどのような人におすすめでしょうか?

中谷:組織体制を盤石にしたいと考えるマネージャーです。特に、これからチームメンバーを増やしていこうと考える人にはマッチしますね。反対に、チームの人数が少ない状態だと、人が増えたときに起きる問題を想像できず、「十分やっていけるだろう」と過信してしまう恐れがあるため、注意が必要でしょう。

野中:こんなにしっかり作り込まれているプログラムには初めて出会いました。しっかりと時間を確保できるマネージャーであれば誰もが受けた方がよいと思います。

講義は2週間に1回ですが、事前学習と事後学習のコンテンツの量はかなりあります。中途半端な理解で終わらせないためにも、しっかりと時間を確保して取り組むことが望ましいと思います。私たちも、2019~2021年であれば受注が急激に増えたために組織改善に手が回らなかったかもしれません。

好中:私たちはMimiTVとしてやりたいことが明確になっていました。だからこそ、そのためにどんな組織を構築すべきかという課題に正面から向き合えたのだと思います。

野中:我々3人が先に受講し、次のマネージャー候補は2023年1~4月にEVeMのプログラムを学ぶ予定です。ただ、私はぜひ社内の他の事業部にも受けてほしいと思っています。マネジメント上の失敗を間違いなく減らせますからね。

プレーヤー上がりのマネージャーが圧倒的に多い会社ですから、「自分ができることはメンバーも全員できて当たり前」と考えてしまうマネージャーが少なくありません。EVeMを学べばそのような誤解をせず、健全にマネージャーとして成長できるでしょう。

この型を知って1~2年マネージャーをやった人に、マネージャー歴8年の私は抜かされてしまうと思います。マネジメントの型を知っていれば、人財としての価値も非常に高まると思いますし、自分がマネージャーを育てることもできるようになるはずです。

好中:私は「EVeMのおかげでマネジメントが楽になるよ」と言っています。

中谷:「自分のマネージャーとしてのあり方ってこれでよいのだろうか」と悩まずに済みますよね。

野中:EVeMプログラムを申し込んだ時点で、私の受講終了後の理想は3つありました。まず、これから人数が増えていくなかでマネジメントの失敗をできるだけなくすこと。次に共通言語を増やして経営思考で繰り出す意思決定を増やすこと。どんどん投資もしていきたかったですから。

そして、マネージャーの不安を取り除き、「事業を成長させるのって楽しい」と二人に思ってもらうことです。「目標だけ大きくなっているから大変だよね」とは感じてほしくなかった。マネージャーって漠然と「大変そう」というイメージがありますが、何がどう大変なのかはイメージしにくいのです。

好中:ただ、正直に言って不安もありますね。マネージャーがやるべきことを全て言語化してもらいましたから、「こんなにやらなきゃいけないの」とおののいています。

野中:確かに。その意味では大変ですが、頑張ってください。

中谷:私のチームのメンバーはこれからのプログラム受講を楽しみにしていましたが、「マネージャーって、こういう仕事をするのか」ってびっくりするんじゃないかな。ただ、そういう状態で新年度を迎えられるのはとても重要だと思います。

野中:受けて本当によかったです。

ーー野中様、好中様、中谷様ありがとうございました!

EVeM HERO INTERVIEW
インタビュイープロフィール

野中 祥平 氏
トレンダーズ株式会社 MimiTV Div. 執行役員(2023年2月時点)

2012年トレンダーズ入社後5つ以上の新規事業開発に従事。2018年、美容メディア「MimiTV」M&Aの陣頭指揮をとり、事業責任者に就任。5年間の経営改革により「総フォロワー数8倍以上」「売上10倍以上」を達成。累計1万枚以上のBtoBサービス、マーケティングの資料作成実績を持つ。

EVeM HERO INTERVIEW
インタビュイープロフィール

好中 順子 氏
トレンダーズ株式会社 MimiTV Div.  事業責任者/エグゼクティブマネージャー

2011年トレンダーズ入社後、美容・飲食系など数多くの企業のプロモーションに従事。2020年からMimiTVのマネージャーに就任し、チーム整備やサービス設計などを担う。2021年にエグゼクティブマネージャーに就任し現在に至る。

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インタビュイープロフィール

中谷 友里 氏
トレンダーズ株式会社 MimiTV Div.  事業責任者/エグゼクティブマネージャー

2019年トレンダーズ入社後からMimiTVに配属、現在はマネージャー。社内でも指折りの美容オタク。 その知識やトレンド感度を生かしてプランナーとして営業現場にて美容クライアントへの提案に従事。その傍ら、「ライブ配信」「オンライン発表会」の企画・出演やメイクブラシブランド「mimish」開発責任者も担当。

トレンダーズ株式会社様について詳しく知りたい方は、下記からご覧ください。

トレンダーズ株式会社 HP

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